玄蕎麦を荒く挽くケースが多く、蕎麦殻の混入や粒子が荒く、全体がざらざらとした蕎麦切りになる。
 素朴でかおりが強いため、癖の強い荒削りでダイナミックな蕎麦。
 蕎麦を太めに仕上げて、歯ごたえを楽しむような蕎麦が多く、温かくしても違和感なく食せる。
 地方(田舎)の人が好む蕎麦切りで、北陸や東北の人が好む。


丸抜きを細かく挽くため、あわくうすい緑色した喉に引っかかりのない蕎麦切りとなる。
 香りは薄いが、そば本来の甘味が出やすく、上品で食感の良い蕎麦。
 蕎麦は細めに仕上げ、喉越しと微妙な風味を楽しむ蕎麦で、冷たい蕎麦に適している。
 都会や女性が好む蕎麦切りで、特に、関東地区の人好み。


蕎麦の実の中心にある、デンプン質を蕎麦切りする為、純白でやや透き通った色の蕎麦切りとなる。
 蕎麦の風味は少なく、さらしな蕎麦独特の食感があり、淡泊でほのかな甘味がある蕎麦。
 蕎麦本来の癖がなく、混ぜも蕎麦に適しており、冷たい蕎麦のみ。
 混ぜ物の色や香りを引き立たせるため、四季折々の食材を混ぜ込み、風情を楽しむような蕎麦切り。


蕎麦の品種

普通蕎麦(一年生草本)
▲もどる

洋蕎麦(品種改良)
牡丹そば
キタワセそば
キタユキ

山形四号
でわかおり
信州大そば
みやざき大粒

赤い花
高嶺ルビー

和蕎麦(在来品種)
牡丹そば      
しなの夏そば
階上早生
岩手早生
岩手早生
最上早生
常陸秋そば
信濃一号
戸隠在来
開田在来
番所在来
奈川在来
越前そば
高知在来
しなの夏そば

ダッタン蕎麦
ダッタンそば

宿根蕎麦


夏型 北海道
夏型 北海道
夏型 北海道・東北


初秋型 東北
初秋型 本州高地
秋型 九州


秋型 本州


夏型 北海道      
夏型 信州
下夏型 東北
下夏型 東北
下夏型 東北
初秋型 東北
初秋型 北関東
初秋型 本州
初秋型 中部・北陸
初秋型 高地
初秋型 高地
初秋型 高地
秋型 北陸
秋型 四国
夏型 温暖地


初秋型 寒冷地

多年生


10月中旬 一般 大粒
8月下旬 早塾生 大粒
9月中旬 早生 大粒


10月中旬 遅生 大粒
11月初旬 一般 大粒
11月下旬 一般 大粒


11月下旬 一般 小粒


     
二期作 早生 大粒
10月中旬 早生 中粒
9月下旬 早生 中粒
10月初旬 早生 中粒
10月中旬 早生 中粒
11月初旬 一般 中粒
11月初旬 一般 中粒
11月初旬 一般 中粒
11月下旬 遅生 小粒
11月下旬 一般 中粒
11月初旬 一般 中粒
11月下旬 遅生 小粒
11月中旬 一般 中粒
二期作可 早生 大粒


11月下旬 遅生 超小粒

野生で特殊品種


長い蕎麦の歴史の中、蕎麦のもりつけ方や器・薬味等が進歩してきました。
 現在の私たちから考えれば、100年前も200年前もさほどの変わりなく、かなり昔の事であまり差異を感じませんが、現代に置き換えて考えて戴ければ、意外と分り易く理解できると思われます。
 当初は、冷たい蕎麦切りを提供する際は、皿に盛りつける方法が主流で、皿に盛りつけ盛り蕎麦のスタイルから始まったと考えて下さい。
 又、蕎麦に添える薬味も葱や山葵を主体に、うす汁をかけて提供したと言われております。
 その後、蕎麦の普及に伴い、50年後ぐらいに、ある蕎麦屋が、冷たい蕎麦用にこい汁を提供するようになり、違う蕎麦屋が笊に盛りつけるようになり、 ある蕎麦屋が薬味にのりを使うようになる等が流行し、いずれそのような盛りつけをした蕎麦切りを笊そばと言う名称で、30年50年を掛けて、全  国に広まった聞いております。
 盛り蕎麦も独自に、うす汁のぶっかけ形式からつけ汁形式に多少変化し、現在では、一見してあまり差異のない形で、盛り蕎麦と笊そばが存在しております。

 盛り蕎麦と笊蕎麦の大きな違いにつきましては、汁の濃さの違いと聞いております。
 現代においては、盛り蕎麦として、蕎麦切りを笊に盛ろうが、のりを薬味に加えようが、大きな問題では無くなっており、そのお店の判断に任され、まったく規制がない野放し状態です。
 ただ、そばの汁の濃いものは、笊蕎麦であり、うすい汁の物は、盛り蕎麦と認識して下さい。