特に、此れといった決まりはございませんが、なるべく早く食べた方が食感が良く、美味しいと思われます。
 蕎麦の盛りつけや水きり等の状態を確認し、少量の蕎麦を箸でつまみ、色艶、長さ、角の立ち具合等を見ながら、蕎麦だけを口に含み、食感、香り、甘味等を確認致します。
 次に、蕎麦つゆの味のバランスを確認するため、少量を口に含み、醤油のからさ、甘さ、かつお・等の味に加え、その香り、他の材料(酒・みりん・こんぶ・しいたけ等)の推測と確認をします。
 最後に、つゆの全体的なバランスと馴染み具合を確認します。

辛目のつゆの場合(関東・東海・北海道等)
 あまりつゆを付けすぎると、蕎麦の味がつゆに負けるので、どっぷりと付けない方が良いと思われます。蕎麦とつゆのバランスを注意しながら、喉越し、食感を味わう。

薄めのつゆの場合
 つゆに蕎麦を多少つけても、蕎麦の味を損なわので良いのですが、食べ終わりの頃には、つゆの味がボケてしまうのでご注意して下さい。

甘めのつゆの場合
 蕎麦の甘味がわからない時には良いのですが、蕎麦の甘味が分かるようになると、つゆの甘味がだんだん邪魔になってきます。

薬味の使い方
 最初は、薬味を使わず、蕎麦だけの味を楽しみ、物足りなかった場合は、途中から山葵、こまねぎ、海苔等を好みに加えて、食べると良いと思われます。
 特に、海苔の香りは鼻に残りやすく、蕎麦の香りを消してしまいますので、多少蕎麦の香りを楽しんでから使うと良いと思われます。
 又、最初から蕎麦に海苔がかかっていた場合は、隅の方の蕎麦から食べる努力をしますが、私の場合は、その蕎麦が美味しければ美味しいほど、箸でのりを退かしながら、 せっかくの蕎麦がもったいないと思いから、やや不機嫌にあせって食べております。
 私事ですが、海苔の香りは強烈で、蕎麦の香りを楽しむ場合、段々邪魔になってきます。


お店によっては、蕎麦湯を別に作るところもあり、ポタージュスープのような蕎麦湯を提供するお店から当店のように、 蕎麦を湯がく釜のお湯を薄い濃い関係なく出す店等、色々ございます。
 蕎麦湯は、一般的に、蕎麦を数多く湯がけば湯がくほど、濃く美味しくなる物です。
 殆どは、蕎麦を打つ時に使う、2番粉が溶けて蕎麦湯になり、蕎麦に含まれる大事な栄養素が溶け出した体に良い飲み物と言われております。
 冬場、冷たい蕎麦を食べた後に、蕎麦湯を飲み、冷えた体を暖める方、つゆに蕎麦湯を注ぎ、山葵やこまねぎを加え、スープのようにして飲まれる方、お酒を少々加えて飲まれる方等、 色々な飲み方・楽しみ方がございます。
 余談ですが、当店でも、最近は冷たい蕎麦をお召し上がりのお客様には、蕎麦湯をお出しするように心がけておりますが、亡き師匠より、蕎麦湯とは、お蕎麦を召し上がったお客様が、 今日の蕎麦は美味しかったよとの意味合いで頼むのが昔ながらの風習で、常連のお客様から蕎麦湯を頼まれるととても嬉しかったものだ、又、蕎麦湯の注文がないととても不安で、寂しい思いをしたものだと聞いております。
 ましてや、最近の店は、ろくな蕎麦も出さないのに、お客に勝手に蕎麦湯を出すとは、せちがない風情もなにもない、さびしい世の中になったとぼやいておりました。
 当店も、当初は蕎麦湯を要求されるまで出さないでおりましたが、何分、お客様より気のきかない店等の一言も多く、時代の流れと言う観点から、蕎麦湯を出すように致しましたが、 現時点でも多少、心に引っかかりを持っております。
 皆様も、もし美味しい蕎麦に出会いましたら、その店の方に、蕎麦湯を注文してください。とても喜ぶお店のご主人がいるかもしれません。
 お蕎麦には、色々な蕎麦があり色々なつゆの味があります。
 蕎麦業界でも、お客様に正直なお店もありますし、自分に正直なお店も本当に多く、同業者として恥ずかしい店やあやしい商品が氾濫し、誠に申し訳けなく思っております。